
使ってるナイフや包丁を長く大事に使いたいな
今持っている、包丁や刃物を大事にしたい、自分で研いでみたいけど「どうしたらいいか分からない」という方に向けて記事をかきました。
この記事では、0から初める初心者の方でも、「砥石の違い」「必要なもの」「刃物の研ぎかた」について分かりやすく解説しています。
刃物は使えば使うほど切れ味が落ちてきます。落ちた切れ味は研ぐ事で取り戻す事ができ、最近では簡易砥石など通すだけで簡単に研ぐことのできる物も沢山でてきいます。
簡易砥石と自分で研ぐタイプの砥石の違いは何でしょうか?
簡易砥石(シャープナー)と砥石の違い


シャープナーなどの簡易砥石は、刃の両側が丸まり、刃先が細くなるため「硬い物をきると欠けやすい」「刃こぼれ早い」などのデメリットがあります。一方で「早くすぐ研げる」というメリットがあります。
砥石で研ぐのは、刃先が鋭角となり「刃が長持ちし欠けにくい」「硬い物も切りやすくなる」というメリットがあります。しかし、時間がかかり技術を必要とします。
最近の砥石は早く研ぐ事ができ、技術や準備も少ない砥石がでてきています。その一つが「刃の黒幕」シリーズです



刃の黒幕シリーズは驚くくらい早くすぐ研げます!
シャプトン 刃の黒幕とは


シャプトンとは?
シャプトン株式会社は、砥石や刃物の研磨に関する道具の製造・販売を行っている企業です。特に、その高い研磨性能と品質で知られており、プロの料理人や木工職人だけでなく、家庭用としても広く使われています
- 所在地:栃木県芳賀郡益子町に本社を置いています
- 設立:1983年
- 従業員数:11〜30名程度の比較的小規模な企業です
刃の黒幕 種類


刃の黒幕は用途別に「荒砥、中砥、仕上げ砥石、鏡面仕上げ」の4つあり、120番~30000番の10種類の砥石を販売しています。
荒砥 | 欠けた刃物や刃こぼれの修正、刃の角度の調整 | 120番 220番 320番 |
中砥 | 刃の表面を滑らかにする、日常的な刃のメンテナンス | 1000番 1500番 2000番 |
仕上げ | 刃の切れ味を最大限に引き出す、刃の光沢を出す | 5000番 8000番 12000番 |
鏡面仕上げ | 刃を鏡のように磨き上げる、装飾的な意味合い | 30000番 |



良いのは、分かったけど…
種類が多すぎて何を買ったらいいか分からないなぁ
刃の黒幕 何がおすすめ?


中砥「1000番」と仕上げ「5000番」があれば間違いないでしょう。



オレンジ色とエンジ色のやつだね



僕も最初、この2つから始めました
刃の黒幕シリーズは、従来の砥石と比較しても早くすぐ研ぐ事ができます。中砥は1000番とはいえ、その力は従来の砥石でいう荒砥なみに研げる印象があります。
そのため、刃の黒幕では1000番を基準にして、物足りなかったら番手を下げていくという買い方が間違いないです。




刃の黒幕 使い方


刃の黒幕は従来の砥石とは違い
「水に浸しておく必要はありません」
刃の黒幕の使いやすさの一つとして、従来のように水につけておく必要が無くなりました。事前準備なしで、思い立ったらすぐに研ぎ始める事ができるのも魅力です。




研ぎやすい環境を準備します。水を使うため敷物を引いたり、研いだ刃物を洗いながせるように水を近くに準備。研ぐ予定の刃物も近くに準備しておきます。




ケースの上に砥石を置く。砥石台があれば砥石台を使用します。




砥石に水をかけます。もしくは5分ほど浸しておくと滑りが良くなります。




刃物と砥石の角度は15°(10円2枚分)を意識しながら研ぎます。研いでるとブレますが15°を意識しながら気にせず研ぎましょう。




研いでいる途中、刃の反対側に「刃返り」という細かいバリが出たら、研ぎの目安とします。見えなくても触ったら引っかかる感じがあります。




刃返りが出たら、包丁を裏返して反対側も同様に研ぎ、刃返りを取り除きます




中砥で研いだら、次は仕上げ砥石で同様に研いでいきます。砥石を変える際は必ず刃物を一度洗います




刃こぼれしていたナイフが、1000番で研いで刃こぼれを修正し、5000番で仕上げて整えてあります。側面の艶も申し分なく仕上がりました。
長期使用後のお手入れ
面直し


刃の黒幕シリーズに限らず、全ての砥石で長期間の使用により表面が歪んだり、凹んだりする事があります。これは、研ぎ癖や、研ぐ過程で中央部分に力が集中しやすいためにおこります。
砥石の表面が歪むことで均等に研ぐことが難しくなり、研磨に差がでて刃物の切れ味に影響がでます。
そういった場合に砥石の表面をきれいにし均一に研げるようにする作業が「面直し」です。
面直し砥石は何がいいの?


面直し用の砥石とはいっても、1000円以下の物から、30000円程の物と値段はピンキリです。
この値段の違いは何でしょうか?
安い面直し砥石では…
粒度が均一でないものがあり、表面をきれいにするつもりが砥石がザラザラと乱れる事もあります。
刃の黒幕と同じ、シャプトンの面直しや、刃物で有名な「貝印」「関の孫六」などのメーカー品を使うことをおすすめします。




刃の黒幕 デメリット
研磨力が高すぎる


ひとまとめに刃物といっても、使われている金属にも種類があります。
一般的な包丁は、ステンレス製で錆びにくく、硬度が高いため刃こぼれしにくいなどの特徴があります。
刃物に使用されている金属が「鉄」「鋼」の場合では、ステンレスと比較して硬度が低く、粘りが強いという特徴をもっており、研いで使用していく事を前提に作られています。
そのため、ステンレス包丁と同じ感覚で、鋼を使用している刃物を研ぐと、研磨しすぎる事があるため、注意が必要です。



実際やってみると、刃物によって研ぐ感覚は全く違います!
「安いステンレス包丁」と「関の孫六のステンレス包丁」を比べても研いだ感覚は全然違います。
割れやすい


刃の黒幕シリーズは全て「セラミック」という素材でできた非常に硬い砥石となっています。
セラミックとは?
セラミックは硬い、熱に強い、腐食に強いといった特性を持っています。一方で衝撃が加わると割れやすいという性質があります。



メルカリとか見ると割れた砥石の出品結構あるよね
刃の黒幕 口コミや皆の評価は?
もっとも定番である1000番(オレンジ)の評価を掲載します
amazonのAI評価では
- 研磨力が高く、すぐに刃が付くと好評
- チラシなどの紙もスパスパ切れるようになった
- 水につけておかなくても良い点が好評
- コストパフォーマンスが良い
- メンテもしやすく、時間はかかりますがしっかり研げて良い
- セラミック砥石は驚くほど研げるので刃の減り具合には要注意ですがパフォーマンスは抜群
- 10年以上使っているが、全く健在、我が家の必需品
- 購入するとき高いと思いましたが、買って良かったです。大満足です。
- 研ぐことが楽しくなりました!!
- 切れ味が良くなると気分も良くなり料理が楽しくなりました。
- 製品に巻いてある帯の裏目が説明書になってることに気付かずに捨てそうになった
- 仕上げ砥石まで無くても、初心者ならこれで研ぐだけで充分満足な研ぎ具合
- 減りが早く高価なので、戸惑います。 仕上げまで揃えましたが、高くついた気がします。
- 優秀な人工砥石です。和包丁、洋包丁全て黒幕で研いでます。よく研げます
- ビューの評価見て期待して購入しましたが、結果は対したことなかった
- 黒い汚れと線が4側面にあり、濡れタオルで拭いても取れなかった
- 天然の中砥と比べ遥かに早い様に感じる
初めての砥石、揃える物は?
必需品:中砥(1000番)
あったらいい物①:仕上げ砥石5000番
あったらいい物②:研ぎ台
そのうち必要になる物:面直し砥石
必需品
中砥(1000番)


刃の黒幕シリーズで優秀なのは、ケースが砥ぎ台になるため、別途で砥石を固定するための台を購入しなくても、これ一つで直ぐに研ぐ事ができます。



中砥だけでも満足のいく仕上がりにはなると思います


あったらいい物①
仕上げ砥石(5000番)


切れ味も1000番で仕上げるより、さらに一段格上の切れ味を体感することができます。仕上がりも研いだ刃物に艶がでるため、より切れ味と仕上がりの良さを実感できます。



基本的には5000番までで終わる事が多いです


あったらいい物②
研ぎ台


刃の黒幕はケースを研ぎ台として扱う事ができます。しかし、ケース自体が軽量でプラスチック製のため安定性に乏しく、安定感のある研ぎ台が欲しくなってくると思います。
これは、刃の黒幕シリーズに限らず、すべての砥石を固定できるため、市販の砥石やダイヤモンド砥石なども固定することができ応用のきく研ぎ台です。


そのうち必要になる物
面直し砥石


砥石は使用にともない、歪んできます。歪んだ砥石では十分にその機能を生かすことができません。砥石の表面をきれいに整える作業をすることで、面をきれいにし均等に研げるようにします。


まとめ
今回はシャプトン、刃の黒幕シリーズについてまとめてみました。
今までは「キングストン」「北山」の砥石を使用していましたが、「刃の黒幕」シリーズを使うことが圧倒的におおくなりました。その理由は、水に浸しておく必要がなく、研磨力もあるためタイパに優れているという点が最も強いように感じます。近年はコスト<<<タイパの方が重視の人が増えつつあるようで、テレビではご飯を食べる時間も削る人がいるとか、いないとか… 僕には到底無理ですが。それほどまでに、時間を重視する人たちが増えているという事だと思います。数ある砥石の中でも、刃の黒幕シリーズは、すぐに研ぎ始めることできて時間を要することなく、研ぐことができるため、今の時代にあった砥石であるといえるでしょう。
恐らく、この記事を見てくださった人たちは、こまめに買い替えるのではなく、物を大切に扱って長く使いたいと考えている人がおおいのかなと思います。今回の記事が、参考になったら幸いです。







